・着想
気付けばこの構築を作ってから1年が経つみたいです。
私にとって、今まで組んだ構築の中でも指折りのお気に入りのものとなります。
これは私個人の思い込みや偏見なのですが、
基本的に伝説ポケモンの専用技はエフェクトが派手です。
この傾向は第5世代以降に顕著で、特殊な専用効果を持つものも発生し始めます。
「クロスフレイム」と「クロスサンダー」はそれぞれ連続で撃つと後で撃たれた技が強化される
「デュアルクロス」(公式名称です)という現象が発生し、
ミュウツー専用技「サイコブレイク」は特殊攻撃なのに物理ダメージとして計算、
ゼルネアス専用技「ジオコントロール」は特攻・特防・素早さを2段階引き上げる溜め技、
フーパ専用技「異次元ホール」「異次元ラッシュ」は守る効果を消去、
ジガルデ専用技「サウザンアロー」は相手全体攻撃で撃ち落とす効果付与、
同じく「サウザンウェーブ」は相手全体攻撃で逃げられない状態付与、
ゼラオラ専用技「プラズマフィスト」は発動後ターン終了までプラズマシャワー状態発生、
「サンシャインスマッシャー」「ムーンライトブラスター」は技自体に特性「型破り」効果が付き、
「フォトンゲイザー」及びこのZ技「天焦がす滅亡の光」に至っては、
上記と同じく技自体に特性「型破り」効果に合わせて、
自身の攻撃か特攻の高い方によって物理技か特殊技かが変化するという特殊要素のオンパレードです。
専用技について長々と語りましたが、非常に特殊な挙動を持つものが多いです。
その中でも今回注目したのはマーシャドー専用技「シャドースチール」です。
一言で言うと、攻撃ダメージ計算前に「相手の上昇している能力ランクを奪う」技です。
攻撃命中判定発生後、命中した場合に相手から上昇している能力ランクをすべて奪います。
この処理は、自分の元々の能力ランクにそのまま上昇値のみ加算します。
下降分はそのまま残します。
この効果による能力略奪は、自身の能力ランクが最大でも発生します。
その場合は相手の能力ダウンのみが発動します。
この他にも特殊な挙動を示す技なので、気になる場合は調べてみてください。
因みに、ノーマルタイプに向かって放つと能力略奪すらも行えません。
ドーブルメタとして使うことは諦めましょう。
身代わりは貫通するのでオニゴーリメタにはなります。
この技で、味方の極限まで引き上がった能力を奪えば、
とてもつよいポケモンを生み出せるのではないかと考えました。
その結果、暗示+シャドースチールを組み込んだ、
永久機関をイメージした構築を作ることにしました。
そのための最初の能力トス要員は、特性を単純に書き換えたジャラランガにすることで
「ブレイジングソウルビート」の効果による能力上昇を2倍にし、
全能力2段階上昇ジャラランガをベースにするという方向性で構築を制作しました。
また、シャドースチールは書き換えではなく加算という性質を活かし、
暗示バトン後にシャドースチールを駆使する方針で構築を作ることにしました。
・構築及び個体紹介
今回の構築は以下の通りです。
QRパーティ:
それぞれの個体は以下の通りです。
・エネコロロ
技構成:猫騙し/シンプルビーム/自己暗示/バトンタッチ
性格:陽気
特性:ミラクルスキン
持ち物:気合いのタスキ
努力値:HP236 防御20 素早252
実数値:175-85-88-x-75-156
シンプルビームで味方の特性変更や猫騙しによる味方の行動補助、
暗示バトンなど多芸なポケモンです。
猫騙しとシンプルビームを覚える最速のポケモンなので採用しました。
ミラクルスキンによりそれなりの確率で相手の変化技を回避できます。
補助をメインにしているポケモンが挑発にやや強いのはそれだけで強いですね。
数値に不安は残るものの、いい活躍をしてくれました。
・ジャラランガ
技構成:スケイルノイズ/火炎放射/身代わり/守る
性格:臆病
特性:防音
持ち物:ジャラランガZ
努力値:HP4 防御4 特攻244 特防4 素早252
実数値:151-x-146-151-126-150
特性が単純になるとZ技による能力変化も倍増することから採用。
極めて単純な採用理由ですが、全能力が2段階上がった600族。
この一言からわかる通り威圧感を放ってくれます。
これを活かした立ち回りを出来るならかなり強いと感じさせられました。
・ドーブル
技構成:シャドースチール/つけあがる/小さくなる/ニードルガード
性格:陽気
特性:ムラっ気
持ち物:食べ残し
努力値:HP244 攻撃4 防御4 特防4 素早252
実数値:161-41-56-x-66-139
つけあがるを全ポケモンで一番うまく使えるかも知れないポケモン。
唯一つけあがると能力コピー技を両立できます。
今回はシャドースチールを使いますが、
確実につけあがるの威力を上げられるのはそれだけで強いです。
悪物理アシストパワーとして考えれば、
威力を上げやすく、無効となる相手がいない技ですからね。
・シンボラー
技構成:アシストパワー/羽休め/自己暗示/守る
性格:臆病
特性:色眼鏡
持ち物:曲がったスプーン
努力値:HP220 防御4 特攻28 特防4 素早252
実数値:175-x-101-127-101-163
色眼鏡で暗示アシパを両立出来るポケモン。
特性の効果により、鋼タイプやエスパータイプ相手でも威力が衰えません。
ワンウェポン運用なので持ち物はエスパー技強化の曲がったスプーン装備です。
相性をある程度無視できる特性は強いと感じました。
・ピクシー
技構成:ムーンフォース/癒やしの波動/この指とまれ/守る
性格:図太い
特性:マジックガード
持ち物:防塵ゴーグル
努力値:HP236 防御244 特攻4 特防20 素早4
実数値:200-x-136-116-113-81
積み技要員の補助を行うポケモンです。
モロバレル耐性を高める為にゴーグル装備です。
基本的にドンメルと並べて扱います。
・ドンメル
技構成:岩雪崩/のろい/ド忘れ/守る
性格:生意気
特性:単純
持ち物:進化の輝石
努力値:HP252 防御4 特防252
実数値:167-80-61-x-106-36
癒やし枠(ジャパンカップ2018実況解説談)。
ノーマルタイプではない単純のろい使いのため採用。
ビッパやビーダル採用の場合は狙いの的装備が前提になってしまいます。
のろいによる素早さダウンは奪わないため、
攻撃と防御、特防を引き上げドーブルの餌になります。
無振り進化前の火力なので、最大まで積んでも雪崩の威力は期待できません。
この構築の基本的な選出や行動は以下の通りです。
先発︰「エネコロロ+ジャラランガ」or「ピクシー+ドンメル」
とにかく先発で積んで、控えに渡す立ち回りが前提条件です。
これ以外の立ち回りで勝つ事はかなり厳しいと思われます。
クリアスモッグ、黒い霧、吠える、吹き飛ばし、ひっくり返す、その他の能力変化リセット技や強制交代技を受けたら残念ながら勝てません。降参しましょう。
・まとめ
味方の能力を奪って強い場面は貴重であり、
もっと有効な使い方を模索するべきだと思いました。
以下の動画はこの構築(改善前なのでこの記事とはかなり違います)を使った動画です。
興味を持っていただけたなら、ご視聴頂ければ幸いです。
長文、駄文でしたがここまでお読み頂きありがとうございました。