【ポケモンORAS】「ねこのて」の技の発生確率に関する仕様検証【仕様検証部】

・はじめに

この記事では「ポケットモンスターオメガルビー・アルファサファイア」における
技「ねこのて」によって出現する技の発生確率に関する仕様検証の記事です。
「サン・ムーン」以降の作品に関しては
この記事の内容と異なる仕様の可能性があります。
予めご了承ください。
また、この記事内では「ポケットモンスターオメガルビー・アルファサファイア」は
記事執筆時点で最新版である「Ver. 1.4」での検証結果となります。
これ以外のバージョンでは結果が異なる可能性もあります。

・着想

とあるトリプルバトルのバトルビデオ鑑賞会後、twitterのタイムライン上にて
「ねこのて」の考察が発生。
その流れで「ねこのて」による技の発生は
選出した手持ちの技構成によって偏りが発生し得るという可能性が示唆されました。

過去に「ねこのて」を軸とした構築の使用者からも
技の出現率は均等ではなかったという旨の発言があったため、
この検証を行いました。

試行回数こそ少ないものの、
和澤ざわ氏による簡易の検証でもこの仕様に関して示唆されています。

猫の手で出る技の確率、技の数量（みずでっぽう*5とひのこ）だとしても出る確率は半々だと思ってるんだけど特にそういう記述がwikiにはないな…
— 和澤ざわ (@zalwa13) 2022年4月10日

長々と動画にしてるんですが、結論としては

なきごえ持ち5匹とあまえる持ち1匹で猫の手
→出た技：なきごえ17回あまえる3回
→技の所有者の数で出る確率が変わる可能性が非常に高い pic.twitter.com/IaYimd9Vt0
— 和澤ざわ (@zalwa13) 2022年4月10日

まあ試行回数20回だけなのであれですが、流石にこれだけ差が出ると話が変わってきますね
— 和澤ざわ (@zalwa13) 2022年4月10日

「6匹フルで出すトリプルでしか関係ない仕様」「猫の手で複数の技を出す戦法を普通はしない」という要素が噛み合って完全に知られなかった仕様という感じだなこれ…(体感でなんとなく偏りを感じていた人はいたらしい)
— 和澤ざわ (@zalwa13) 2022年4月10日

流石に通信対戦でこの検証を行う気力は出なかったので、
野生ポケモンとの戦闘で観測しています。

内容としてはほぼこのツイートの画像そのまま。
個人的にこういうのは画像とか動画とかだと後で調べにくいのが嫌なので、
とりあえず文章という形で残すために記事に書き残しています。

#ねこのて検証班ORAS部 pic.twitter.com/9zdChR4ocy
— アインズ@愚かな研究員 (@eins_xd) 2022年4月10日

・検証その1

「あまごい」だけを覚えたポケモン4体と
「あまごい」「みがわり」「みねうち」「おんがえし」を覚えたポケモン1体を
手持ちに入れた状態での「ねこのて」選択。
これにより出現する技を観測する。
試行回数は320回。
これらの技は技マシンが存在する為採用、特に深い意味はありません。

・検証その1 結果

「あまごい」：210回(65.6250%)
「みがわり」：38回(11.8750%)
「みねうち」：35回(10.9375%)
「おんがえし」：37回(11.5625%)

・検証その1 考察

「あまごい」のみを5体、
他を1体に習得させた場合としては全体の約65%が「あまごい」となりました。
「ねこのて」で出現する技は重複込みで8つであり、
全てが均等な確率で出ると仮定すると「あまごい」の発生確率は62.6250%。
「あまごい」の検証時の発生確率との差は3.1250%となります。
この事から「ねこのて」による技の出現率に関しては、
技の種類ではなく出現する技全てからランダム発生であり、
同じ技が複数個存在する場合も
それぞれの技スロットで別個の判定として
扱われている可能性が高いと思われます。

この仮説を踏まえ、「あまごい」以外の技スロット数を増やせば
全体的に確率の差が小さくなると思われます。
仮説が正しいか確認するため、次の検証を行いました。

・検証その2

「あまごい」だけを覚えたポケモン2体と
「あまごい」「みがわり」「みねうち」「おんがえし」を覚えたポケモン3体を
手持ちに入れた状態での「ねこのて」選択。
これにより出現する技を観測する。
試行回数は検証その1と同じく320回。

・検証その2 結果

「あまごい」：122回(38.1250%)
「みがわり」：64回(20.0000%)
「みねうち」：72回(22.5000%)
「おんがえし」：62回(19.3750%)

・検証その2 考察

「あまごい」のみを2体、
他を3体に習得させた場合としては全体の約38%が「あまごい」となりました。
「ねこのて」で出現する技は重複込みで14個であり、
全てが均等な確率で出ると仮定すると「あまごい」の発生確率は35.7143%程度。
「あまごい」の検証時の発生確率との差は2.1407%となります。

・2件の検証を踏まえた考察

「ねこのて」の技選択は技毎ではなく技スロット毎に存在するという仮説ですが、
検証その2における全体的な技のバラつきは検証その1の際よりも多くなっており、
特に大きな変化としては「あまごい」の出現率は27.5%も低下しています。
その他の技の出現率に関しては逆にほとんどが10%以上も上昇しており、
これはその技が含まれる技スロットが増えたことが影響していると思われます。

これらの検証から、
「ねこのて」の技発生は技の種類毎に判定されているわけではなく
「ねこのて」に対応している技の技スロット毎に判定されていると思われ、
ある程度は「ねこのて」で出現する技に指向性を持たせることができるといえます。

あくまで確率の範疇なので、
「ねこのて」の使用の際はお祈り程度に考えましょう。
戦術として有効な仕様ではありますが、出現する技は結局は運次第ですからね。

・7世代においての仕様

こちらもオメガルビー・アルファサファイアと同じく、
技スロットごとの抽選となっていると思われます。
以下、colon_pip氏による検証結果です。

ねこのて仕様について
ねこのてエネコ、
日本晴れ･コットンガード･アンコール･グラスフィールドハネッコを4体、
出会い頭のみグソクムシャ
でねこのてを200回試行した所、
日本晴れが54回
コットンガードが45回
アンコールが45回
グラスフィールドが43回
出会い頭が13回
出ました
— colon_pip (@SemColon) 2022年4月10日