・やりたかったこと
ランダムマッチ フリーモードは配信限定技も過去作限定個体も使えるので、
全てを使って浪漫を追い求めたかった。
・着想
記事執筆時点(2022/02/07)におけるORASレート準拠という対戦ルールの時、
基本的には過去作限定個体は使用不可とされる事が多いです。
その他にも配信限定だったものは現在は新規入手不可という観点から、
大会などでも使用不可として扱われる事が多いと言えます。
特にトリプルで使われやすいポケモンであり、
配信限定要素を持つポケモンとしては噴火ドラン(*1)や
静電気サンダー(*2)が挙げられるのではないでしょうか。
噴火ドランに関してはゴリラパと呼ばれる
晴れ特化型の超火力で殴り抜ける構築の存在もあり、
それなりに知名度が高いポケモンではないかと思います。
これらはトリプルならではの個体の話。
それ以上に配信限定個体として有名な個体としては、
絶対に名前を出さずにはいられないポケモンもいますね。
零度スイクン(*3)と呼ばれるポケモンに関しては
当時対戦していた方であれば
その存在はよく知っているのではないでしょうか?
今回はそんな零度スイクンを主軸にした構築を組んでみました。
以下、配信個体に関する簡単な記述。
*1 噴火ドラン:2010年3月頃に配信が開始された「ポケモンレンジャー光の軌跡」の配布限定ミッション(現在はミッション配布終了済み)である「なぞのふんかをちょうさせよ!」をクリアすると入手出来る、特別な技として「噴火」を覚えたヒードラン。光の軌跡から直接転送できる作品はDPtHGSS。性別オス・通常色・性格れいせい・モンスターボール固定。これらの条件からXY時代までは噴火ドラン偽装として通常色のオス個体をモンスターボールで捕獲するという人も一定数いた。特に性別は見せ合い画面で確認できることから意識する人は多かった。
*2 静電気サンダー:ORAS期(2016年3月頃)にポケモンスクラップにて配布された個体。現在はこのキャンペーンは終了済み。通常と違い特性が静電気になっている。プレッシャーではないことが場に出た瞬間分かる。特性せいでんき・プレシャスボール固定。性格ランダム。プレシャスボールのサンダーは記事執筆時点(2022年2月24日)ではこの静電気サンダーしか存在しない。キャンペーン期間中のポケモンパンなどに付属していたシリアルコードを一定数集めることが入手条件。このためにポケモンパンがなくなっていた地域があるとかないとか。
*3 零度スイクン:別名としてクラウンスイクン、WINスイクン、GAMESTOPスイクンなどとも。日本における2010年映画前売り券配布。海外では2011年頃のインターネット配布など。クラウンスイクンと呼ばれる所以は映画「幻影の覇者ゾロアーク」の舞台となったクラウンシティが親名として使われている(親名:クラウン)ため。WINスイクンは親名がWIN2011、GAMESTOPスイクンは親名がGAMESTPだがほぼ同じもの。記事執筆時点(2022年2月24日)では極めて貴重なプレシャスボールに入ったスイクンであり、これ以外にプレシャスボール入りのスイクンは配信されていない。色違い・性格のんき・プレシャスボール固定。配信限定技として神速・アクアリング・絶対零度・エアスラッシュを習得している。絶対零度は第7世代で自力習得技に追加。アクアリングのみ記事執筆時点(2022年2月24日)では剣盾でも習得出来ない。
・個体紹介
ガルーラ
持ち物:ガルーラナイト
性格:陽気
特性:肝っ玉 → 親子愛
種族値:105-95-80-40-80-90(合計490) → 105-125-100-60-100-100(合計590)
努力値:HP212 攻撃36 防御4 特防4 素早252
ステータス:207-120-101-x↓-101-156↑ → 207-150-121-x↓-121-167↑
技構成:恩返し/グロウパンチ/不意打ち/猫騙し
猫騙し要員で強そうだったので採用しました。
メガガルーラでないといけない理由は特にないですが、
メガ枠が余っている状態だったので採用しました。
見るだけで警戒させてくれる枠としての活躍はしていたんじゃないかと思います。
持ち物:きあいのタスキ
性格:陽気
特性:テクニシャン
種族値:55-20-35-20-45-75(合計250)
努力値:攻撃252 素早252 端数4
ステータス:115-72-40-x-45↓-139↑
技構成:ダークホール/この指とまれ/猫騙し/変身
備考:HP・防御・特防の個体値0
耐久を極限まで削ぎ落としたお犬様。
タスキで1発耐えたいが、
それ以上生き残られても困るので耐久は最低値に。
ダークホールをチラつかせるだけでも強いです。
眠らせる事で時間稼ぎができれば良し、
出来なかったとしてもドーブルに意識を割かざるを得ないので充分です。
持ち物:メンタルハーブ or ラムの実(その日の気分で変更)
性格:生意気
特性:癒やしの心
種族値:103-60-86-60-86-50(合計445)
努力値:HP228 防御28 特防252
ステータス:207-x-110-80-151↑-49↓
技構成:ハイパーボイス/なりきり/仲間作り/トリックルーム
備考:素早さ個体値0
味方の特性を借り受けて、
更に別の誰かに特性を譲り渡すポケモンです。
なりきり仲間作りの両立は特性書き換え系構築で非常に便利です。
スキルスワップではない利点として、
相手の頑丈ポケモンを特性を書き換えてから一撃必殺で仕留める動きができるのは
オシャレで実用性もそこそこある点が良いと思います。しかもたのしい!
癒やしの心は相手に反射されたダークホールで眠ったドーブルが
即座に目覚めた場面もあったのでそれなりに有用ではないかと思います。
カイリキー
持ち物:オボンの実
性格:勇敢
特性:ノーガード
種族値:90-130-80-65-85-55(合計505)
努力値:HP204 攻撃252 特防52
ステータス:191-200↑-100-x-112-54↓
技構成:爆裂パンチ/岩雪崩/ワイドガード/守る
ノーガード要員枠。
ファイアローに弱いという弱点はあるものの、
岩雪崩や爆裂パンチによる運ゲーなど、他のノーガード要員とは違う
単体性能を評価して採用しました。
火力もそれなりにあるので、普通に攻撃しても強いのが魅力と言えます。
ピッピ
持ち物:進化の奇石
性格:のんき
特性:フレンドガード
種族値:70-45-48-60-65-35(合計323)
努力値:HP236 防御252 特防20
ステータス:175-x-110↑-x-88-36↓
技構成:ものまね/なりきり/この指止まれ/守る
備考:素早さ個体値0
この指止まれを駆使して味方の補助をするポケモン。
スイクンの起動がある程度出来た場合には、
ピッピ自身もなりきりとものまねを駆使することで、
ノーガード絶対零度を駆使するもうひとりのエースになります。
持ち物:食べ残し
性格:のんき(固定)
特性:プレッシャー
種族値:100-75-115-90-115-85(合計580)
努力値:HP252 防御212 特防44
ステータス:207-x-178↑-110-141-81↓
技構成:絶対零度/熱湯/身代わり/守る
備考:素早さ個体値0
火力の全くない撃破エース。
ノーガード一撃必殺を使う上で、
もっとも信頼出来る数値の持ち主だったため採用。
素早さは最遅ですが、この場合はニンフィアなどとの行動順把握が大事になります。
参考までに最遅スイクンの素早さ(81)は、控えめ4振りニンフィアと同速です。
・基本的な立ち回り
先発にガルーラ(端)・ドーブル(中央)・タブンネ、
控えをカイリキー・ピッピ・スイクンとします。
1ターン目の行動は以下の通り。
先発はタブンネがトリックルームを確実に展開できるような行動を選択します。
基本的にはガルーラは猫騙し、
ドーブルは猫騙しかダークホールのどちらかを選ぶことになります。
タブンネはトリックルームを選びましょう。
ガルーラ(端)が倒された場合はピッピを、
ドーブル(中央)が倒された場合はカイリキーを繰り出します。
2ターン目の行動は以下の通り。
タブンネは味方(中央)へとなりきり。
ドーブルが生き残っている場合はカイリキーへと交換。
カイリキーを既に繰り出している場合はタブンネの行動まで確実に生き残っているならどんな行動をさせても構いません。
ガルーラが生き残っている場合はピッピへと交換。
ピッピを既に繰り出している場合は、基本的に味方(中央)へとなりきりを選択。
カイリキーが倒された場合は、スイクンを繰り出します。
3ターン目の行動は以下の通り。
カイリキーが生き残っている場合はスイクンへと交換。
スイクンを既に繰り出している場合は任意の対象に絶対零度。
タブンネは味方(中央)へと仲間作り。
ここまでの手順が上手く遂行できていれば、
スイクンの特性をノーガードに書き換えられているはずです。
ピッピは味方の保護を目的としてこの指とまれを選択するか、
守ることで準備完了への時間待ちとします。
スイクンが絶対零度を撃ち始めれば後は流れでなんとかしましょう。
ピッピは直前ターンにスイクンが絶対零度を撃っている場合は、
ものまねを使うことで自分自身も絶対零度を習得できます。
これにより、ノーガード絶対零度で相手を制圧することが目的となります。
・使用感
戦績としては4割程度。
スイクンの耐久はそれなりに高い部類ではありますが、
相手の攻撃を全て受け切るとなると安定するものでもなく、
ギミック始動に時間がかかるため、妨害が間に合いやすい構築であると言えます。
ですが、スイクンは耐久が高い部類であるという点や、
一度起動できてしまえば相手を制圧することが出来てしまう点から、
どうやって上手く成立させるかという点が試される構築だったように思います。
構築の難点として成立に時間がかかるという難点はあるものの、
1ターンに1体ずつ、相手を仕留められるという点は非常に楽しく、
耐久も比較的高い部類であるため、
成立すれば覆されにくい点は使っていて楽しかったです。
それでも単エース型構築ということもあり、
数的不利となってしまうと巻き返しにくいのも事実でした。
・まとめ
ノーガード絶対零度という、誰もが考えそうなギミックに対して、
自分なりに真摯に向き合って作ってみた構築になります。
スイクンの耐久でもギミック成立までは割と厳しい部分があると同時に、
成功すると非常に楽しい構築だと感じました。
何か自分の中でブレイクスルーと言えるような発見があれば、
またその際にもう一度向き合ってみたい構築だと思います。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。